近年、若年層の薬物乱用が増えつつあります。
多くの情報へ即座にアクセスすることに慣れている若年層はとくに、危険薬物に関する正しい知識の獲得が必須となります。
そこで今回は、大学生目線で大麻や違法薬物の危険性について網羅していきます。
・大麻や危険薬物に関する正しい知識を獲得し、自身の身を守りたい
・身近になっていく危険薬物問題を詳しく知りたい
・大学生が危険薬物に手を染めるきっかけを知り、トラブルを回避したい
という大学生の方が本記事を読むと、実際の使用事例を踏まえながら、違法薬物に関する正しい知識を獲得できます。
大麻とは
大麻とは、大麻植物から得られる薬物及び薬用植物を指し、「マリファナ」「ハッシュ」等と呼ばれることもあります。
大麻は有害成分を含んでいるため違法薬物であり、栽培・所持等が厳しく禁じられています。大麻に含まれる有害成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)であり、幻覚作用や記憶・学習能力の低下を引き起こす原因となります。
そのため、健康被害を被る可能性も多分に存在するのです。
また、大麻等の違法薬物は、一度の使用でも乱用であり犯罪になるので巻き込まれない注意も必要です。
違法薬物の種類
違法薬物の種類には覚醒剤・麻薬・MDMA・コカイン・大麻などがあります。
違法薬物には隠語が存在し、違法売買を行なっている人が会話の中で周りにバレないように取引をしています。
そのため、違法薬物として有名な名前出なくても、違法薬物の可能性があるので注意が必要です。
違法薬物の隠語一覧
種類 | 隠語(別の呼び名) |
---|---|
覚せい剤 | スピード、アイス、シャブ、エス、アッパー |
大麻 | ハッパ、グラス、チョコ、マリファナ |
MDMA(錠剤型合成麻薬) | エクスタシー |
シンナー | アンパン、ジュントロ |
大麻検挙者が増えている背景とは
全薬物事犯が減少している一方で、大麻は検挙者数が年々増加しており、近年の8年間で約3倍になっています。
大麻の検挙者数が増加している理由のひとつには、若年層の大麻検挙事例が増えている影響があり、若年層の検挙者数は8年間で約5倍となっています。
そのなかでも、かつてはほとんど見られなかった、20歳未満の占める割合の増加も顕著になっています。
若年層の検挙者数が増えている理由として、若年層は大麻の危険性の認識が甘いことが挙げられます。
また、外的要因として、大麻の大規模栽培が進んでいることやSNSの普及が進んでいることも背景として考えられます。
大規模栽培が進んでいる
かつては、海外からの密輸によって大麻を入手することが多数でした。
一方で、現在では倉庫やマンションなどの一室を使って、大規模に栽培する傾向が顕著に現れるようになってきました。
また、大規模栽培の種類の中でも、特に自家栽培を行うことで外部から発見されにくく、検挙されにくくなります。
そのため、自家栽培件数も年々上昇しており、検挙されている以上に大規模栽培の増加が進んでいるのです。
SNSの普及
以前は知り合いから勧められることによる大麻の使用が多数でしたが、現在ではSNS経由での大麻の使用が増加しています。
SNSの普及によって大麻売買者と繋がる可能性が増大し、最近では隠語を用いた広告・投稿を見る機会が増得ています。
このように、SNSを利用した大麻売買の増加が、SNS利用率の高い若年層の大麻検挙に繋がっています。
違法薬物に手を染めるきっかけ
違法薬物に手を染めるきっかけは「快楽を求めるため」ではなく、「友人に勧められて」「好奇心」「ダイエット」などが多数となっています。
このように、違法薬物に手を染めるきっかけは日常生活の中にあり、想像している以上に身近に潜んでいることが分かります。
これが、違法薬物の使用が違法であることを知っていても、使用してしまう人が増加している原因となっています。
友人に勧められて
違法薬物に手を染めるきっかけの一つとして、家族・友人・パートナーに勧められることがあります。
友人から勧められる際には、大麻とは言われず、「気持ちいいから」「とりあえず吸ってみて」などと文言誘導される可能性もあるので注意が必要です。
また、自分が使用していなくても、友人が捕まった際に共同所持として捕まってしまう可能性があります。
知人が違法薬物を所持している場合は、友達として毅然とした態度で断絶を進めましょう。
好奇心
違法薬物に手を染めるきっかけとして、最も多いのは薬物が少し気になるという「好奇心」です。
違法薬物を売買する人は、違法薬物を使用することで「痩せられる」「自信がつく」「安心する」など言葉巧みに違法薬物の使用を勧めてきます。
その効果に好奇心を抱くことはやむを得えませんが、一度の使用が乱用になることを忘れず、自分を制御することが重要です。
ダイエット
女子が違法薬物に手を染めるきっかけとして多いのは、「ダイエット」に関連したものです。
最近では痩せるサプリメントのような形の広告掲載や、「痩せることができる」と連絡してくる人が多く、体型を気にしている若年層の女性が乱用してしまう大きな原因となっています。
「飲む・吸うだけで痩せる」は存在しないことを認識し、違法薬物に手を出してしまわないようにすることが重要です。
大学生大麻使用事例
以下では、実際に大学生が大麻を使用していた事例を紹介します。
SNSの普及により、身近となった違法薬物の危険性を再認識しましょう。
日大ラグビー部
2020年警視庁原宿署が、日本大学ラグビー部の部員を大麻取締法違反(所持)の疑いで、逮捕する事件が発生しました。
当該部活動は、無期限の活動禁止処分を受けるなど、大学側は毅然とした対応を行なっています。
また、同大学は2023年にもアメフト部の学生3名が、覚せい剤や大麻を所持し、大麻取締法違反で逮捕されています。
大麻及び関連物質は、ドーピングの禁止物質にも該当しており、プロスポーツ界では積極的な啓蒙活動がされています。
このように、大学生にも非常に身近と言える違法薬物のニュースですが、ほかにも
2018年11月 追手門学院大学アメリカンフットボール部員が、大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕
19年10月 京都精華大の大学院生や学生の男女6人が、大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕
12月 同支社大の学生が、麻薬特例法違反などの疑いで逮捕
20年 6月 長崎大学生が、大麻取締法違反の疑いで逮捕
10月 近畿大サッカー部員5人が、大麻を使用していた疑いがあると同大が発表。
上述したような逮捕事例が挙げられます。
学生の大麻検挙事例は、大々的に報道されるケースも多く、当事者のみならず大学や他学生にも甚大な影響を与える行為と再認識しましょう。
大麻に関して困ったら
大麻に関して悩みが生じたら、警察庁薬物相談課に電話しましょう。
専門家が秘密厳守で大麻などの違法薬物の相談に乗ってくれます。
依存症に陥ってしまっている場合は個人での相談が難しい場合もあるので身近な人に頼んで相談することが大切です。
薬物相談課https://www.npa.go.jp/bureau/sosikihanzai/yakubut
大学生だからこそ大麻に気をつけるべき理由まとめ
ここまで、大麻を中心とした違法薬物について幅広く解説しました。
SNSの普及を起点とし、若年層に広がりを見せている大麻について今一度危機感と正しい知識を獲得しましょう。
かりに、友人等に誘われたとしても、毅然とした態度で自身の身を守る為には、他人ごとではないという当事者意識も重要です。
実際に、大学生が大麻を含む違法薬物使用の疑いで逮捕された事例も数多くあります。
既に成人している大学生は、実名で報道される可能性もあり一時の好奇心で、一生を棒に振ってしまう恐れがあるうえ、大学や他学生・親族にも甚大な影響をあたえます。
本記事を参考にし、正しい知識で自身の身を守りましょう。
コメント