【大学生必見】日本骨髄バンクとは?あなたの決断が誰かの命を救う。<体験記あり>

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日本骨髄バンクの名前を聞いたことのある大学生は多いかと思います。
一方で、日本骨髄バンクに関心を寄せているものの、情報収集を行う機会がない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、大学生に知って欲しい日本骨髄バンクの実情を中心に幅広く解説します。
  • 日本骨髄バンクの名前を聞いたことはあるが、何をしているところかわからない
  • ドナー登録を考えており、登録の方法を事前に理解したい
  • 日本骨髄バンクの活動内容を網羅的に知り、ドナー登録について考えたい

という大学生の方がこの記事を読むと、日本骨髄バンクの「今」を理解しつつ、大学生の立場でドナー登録について考える機会を得られます。

日本骨髄バンクとは

日本骨髄バンクとは、白血病をはじめとする血液疾患を抱えるために「骨髄移植」が必要な患者と、それを提供するドナーを繋ぐ公的事業です。
ドナーが見つかる確率は、親族でない場合数百~数万分の一です。
日本では毎年新たに1万人近くの方が白血病といった血液疾患を発症しており、そのなかで骨髄バンクを介する骨髄移植又は末梢血幹細胞移植を求める患者さんは2千人程度です。
そのうち、毎年1千人程度の方がドナー提供を受けられない実情があります。
そのため、1名でも多くの患者さんがチャンスを得るには、より多くの方々の骨髄バンクと移植についての理解と協力が求められるのです。

日本骨髄バンクの現状と課題

日本骨髄バンクは慢性的なドナー登録者数の不足を抱えています。

とくに現在、若年層のドナーが不足しています。
さらに、現在骨髄バンクのドナー登録者数は約54万人(令和5年3月末現在)ですが、半分以上が40から50代という現状です。
骨髄バンクのドナー登録可能な年齢は、18~54歳であり、5年以内に13万人がドナーを卒業するといわれています。
そのため、日本骨髄バンクは現在若年層の不足という課題を明確に抱えているのです。

大学生がドナー登録すべき理由3選

以下では、大学生がドナー登録すべき理由を3つ解説します。
日本骨髄バンクの「今」を理解し、自身がどうするか決断するために、下記の理由を理解しましょう。

若年層の登録者数が不足している

大学生が、ドナー登録すべき1つ目の理由は、若年層ドナーの不足です。
現在、骨髄バンクにドナー登録している年代の割合は、10代が3,625人・20代87,778人・30代が135,853人・40代が216,682人・50代が100,367人となっています。
骨髄バンクにドナー登録で可能な年齢は、18歳~54歳であり、上述のデータを見ても10.20代の若年層の登録が不足していることが分かります。
また、ドナー休暇制度を導入する企業も増加し、現在では700社を超えましたがまだまだ社会全体の認知度と体制に課題が残っています。
そこで、現状を打破するには、今後の日本を担う若者が正しいドナー登録の知識と経験を獲得することが不可欠なのです。

時間に余裕がある

つぎに、大学生がドナー提供すべき理由は、時間に余裕がある点です。

ドナー登録が決定した際は、一定の入院期間が必要となります。
骨髄提供の場合、入院期間は3泊4日程度であり、末梢血管細胞提供の場合入院期間:2泊3日~6泊7日程度となります。
上記日程に加え、術前の健康診断や相手家族との面談などにも日程調整が求められます。
そのため、2ヶ月近くの長期休暇があり比較的時間に余裕のある大学生こそ、ドナー登録すべきと言えるのです。

登録可能な期間が長い

 大学生がドナー登録すべき3つめの理由は、登録可能な期間の長さです。

ドナー登録可能な年代は、18~54歳以下であり大学生であればおよそ30年ドナー登録が可能です。
そのため、現時点で登録すればドナー候補者でいられる期間が長く、結果的に適合率が高まるのです。
上述した大学生がドナー登録すべき理由を、一人でも多くの若者が認識することが、重要です。

ドナー登録可能な方の条件

日本骨髄バンクにドナー登録するには、以下の3つの条件があります。

  • 骨髄・末梢血幹細胞の提供の内容を十分に理解している方
  • 年齢が18歳以上、54歳以下で健康状態が良好な方
  • 体重が男性45kg以上/女性40kg以上の方

また、たとえ健康診断時にドナー登録条件を満たしていなくとも、あなたの善意は患者様・団体様の励みとなります。友達や家族に自身の体験を話すなど、間接的な貢献方法も可能であり、自身の決断で踏み出した1歩が何よりも価値ある行動なのです。

<3STEP>ドナー登録の手順

ここでは、日本骨髄バンクにドナー登録する際に必要な手順を3STEPで紹介します。

登録のしおり「チャンス」を読む

骨髄ドナーとして登録するには、日本骨髄バンクの発行する登録のしおり「チャンス」を確認します。

近くの献血センターなどに冊子でおいてあるほか、公式ホームページからWebダウンロード・資料請求も可能です。
「チャンス」には、ドナー登録に必要な手順や事前準備・スケージュール、全国ドナー登録の窓口の場所など実利的な情報が過不足なく記載されています。

また、患者さんの声や提供したドナーのメッセージも記載されているため、ドナー登録を行う意義を再確認できます
実際にドナー登録するかの可否に関わらず、Web版で一度読んでみることをおすすめします。

必要事項を記入し、ドナー登録窓口へ行く

チャンスを確認したら、冊子広報に用意されている必要事項記入用紙に記入し、全国のドナー登録窓口へ行きます。

近くのドナー登録可能な窓口は、こちらのリンクから日本骨髄バンクの公式HPへ飛び、お住いの都道府県を入力するだけで検索できます。
多くの登録窓口ではドナー登録のほかに献血も受け付けており、2つ同日に行うことも可能なので、時間に余裕のある方は是非ご検討下さい。

また、献血ルームの待合室はフリードリンクや軽食が用意されており、快適に過ごせます。
献血に関しては、提供回数に応じてワイヤレスイヤホンや、レトルト食品など景品が貰える点がおすすめです。

本画像は掲載許可を得ております。許可なく待合室の写真を撮ることは禁止されています

2㎖の血液採取で登録完了

ドナー登録窓口に行ったら、2㎖の血液採取で登録が完了します。

必要事項を記入した用紙を職員に提出したら、登録に必要な血液を採取します。
混雑具合によりますが、平日であれば1時間程度の所要時間で、スムーズに終了します。

また、提供者の健康管理にはとても気を遣われています。
血液提供前には問診医のメディカルチェックがあるうえ、少しでも体調に異変を感じたら、職員が近くに待機して呼びかけられるため、安心してドナー登録ができる環境が整っています

ドナー登録時によくある勘違い

以下では、ドナー登録時によくある勘違いを紹介します。
事前に疑問点を解消し、日本骨髄バンクやドナー登録に関する正しい知識を獲得しましょう。

ドナー候補者に適合したら、断れない

提供候補者に選出された場合でも、確認検査の段階では提供を断る権利があります。

確認検査の後も改めて最終的な提供の意思を確認(最終同意面談)する場も設けられ、骨髄提供者の意思を最後まで、尊重する機会が設けられます。

提供時に費用が発生する

ドナー登録に費用は生じず、無料で可能です。

提供のための入院や、検査に関する費用に加え交通費も提供者が負担する必要はありません。
(ドナー登録時の交通費は自己負担です。)

【体験】実際にドナー登録をしてきました!

先日、友人3名と献血と一緒にドナー登録をしてきました!

初めての献血だったので緊張してましたが、清潔感のあるセンター内は個室がない漫画喫茶のような感じでした・・・!

↓待ち時間や休憩時間の暇つぶし用に大量の漫画が!

↓水分補給のために無料で飲めるドリンクサーバーまで!

献血センターに来訪するとすぐにスタッフが「献血にいらっしゃったんですか?」と聞いてきました。
今回はドナー登録も一緒に行いたいので「献血と一緒にドナー登録を行いにきました!」と答えると献血と骨髄バンクの説明があり、注意事項と共に一通り確認がありました。

(友人1名はコロナウイルス治療後から、1ヶ月未満だったので脱落しました笑)

↓脱落した友人には見やすいように説明に使うボードをもってもらってます。

説明等を受けた後、他3名は、体重測定や問診などをしっかりと受け、いざ採血室へ!
・・・と思ったのですが、来訪前に摂取すべき水分が足りないと言われ休憩室へ戻されました笑(献血前は1L以上水分を摂っておくと良いです!)

漫画を読みながら無料で使えるドリンクサーバーでカルピスをガブガブと飲み、また採血室へ戻ります。

受付?みたいな場所で少量の血液を抜かれ、検査されます。
ここで血液型が判明します!血液型を知りたい目的で来た方にとってはメインイベントですね笑

私は血液型が不明だったので内心ドキドキしながら診断を待つと・・・

なんとA型でした!(一番日本人に多いらしいですね笑)

ただ、現在はA型とO型の血液が足りないようです・・・特にA型・O型の人は献血に行きましょう!

血液検査では、ドナー登録ができる血液かも診断されます。
献血と違い、細い注射器で少量抜かれる程度でドナー登録できるので、ぜひ行ってみてくださいね。

血液検査が終わると、いよいよごっそり血液を抜かれます。

太めの注射器を肘関節の血管に刺され、かなりの勢いで血液が抜かれていきます。
看護師さんの丁寧な採血のおかげか注射の痛みはほとんどありませんでした。

血液が抜かれることで体や手が冷たくなり血の流れが悪くなると、体に毛布をかけてもらったり、手にあったかいおしぼりを握らせてもらいます。(おしぼりをグッグッと握ることで血液がどんどんバッグに入っていきます)

↓採血されている様子です!テレビもついており体勢も楽な状態で受けることができます。

十分に血液が抜かれると、貧血かどうかの確認のため軽く足踏みをし、採血終了です。

採血が終わった後は、状態の回復のため、30分程度の休憩が必要でした。

その間になんとスタッフの方々から感謝のプレゼントが!
(レトルトカレーや掃除用のスポンジなどをもらいました!)

思ったより快適な空間で簡単に献血ができ、とても有意義な時間でした。

また機会があれば行ってみようと思います。

日本骨髄バンクと大学生まとめ

ここまで、日本骨髄バンクの実情や課題を大学生目線で紹介しました。

日本骨髄バンクは骨髄移植が必要な患者さんと、提供するドナーを繋ぐ公共団体です。
一方で、慢性的なドナーの不足とともに、近年ではドナーの高齢化と54歳という年齢制限により、ドナー数の減少が懸念されています。

また、ドナー提供時にはある程度の拘束期間が生じるため、ドナー候補に適合しても約半数近くの提供者が「都合がつかない」現状があります。
そこで、ドナー登録期間が長く、比較的時間に都合がつきやすい大学生にこそ、まずは日本骨髄バンクの活動を知ってほしいのです。

大学生の皆さんの勇気ある一歩が、適合者を待つ患者様の・日本骨髄バンクの職員の皆様の励みとなります。
まずは一度、日本骨髄バンクのHPへアクセスし日本骨髄バンクの活動を知ってみましょう。

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